【大阪府吹田市】瓦屋根から横暖ルーフへの葺き替え工事|雨漏り防止と軽量化を実現した施工事例
施工概要|瓦屋根の劣化に伴い、横暖ルーフへの屋根葺き替えを実施
今回ご紹介するのは、大阪府吹田市の住宅における屋根葺き替え工事の一環で、瓦屋根から軽量で高耐久な金属屋根材「横暖ルーフ」へと変更した工程です。現地調査を実施した際、既存の瓦に複数のひび割れやズレが確認され、土葺き工法であったことから、地震時の倒壊リスクや雨漏りの懸念もあり、早急な対処が必要と判断しました。施主様も将来的な安心とメンテナンス性を重視されており、軽量で断熱性・遮音性にも優れる横暖ルーフをご提案させていただきました。
まず足場をしっかりと設置し、安全対策を万全に整えた上で作業を開始。瓦屋根は一枚ずつ丁寧に撤去し、その下の葺き土の除去を行いました。特に築年数のある住宅では、この葺き土の処分と下地の状態確認が重要な工程となります。撤去作業後は野地板の補強と防水シート(ルーフィング)の新設を行い、その上から横暖ルーフを施工。これにより雨風に強い新しい屋根へと生まれ変わりました。以下では、各工程を詳しくご紹介してまいります。
足場の設置と現場の安全対策
屋根工事においてまず最初に取り組むべきは、安全かつ確実な作業環境の構築です。今回の現場でも、住宅全体を囲うように足場を組み上げ、作業員が安定して作業できる環境を確保しました。特に住宅密集地の吹田市では、隣家への配慮も非常に重要となります。防音・防塵ネットの設置により、作業中の騒音やほこりの飛散を抑えるよう配慮しました。
また、施工中の万が一に備えて養生もしっかり行い、玄関まわりや植木類には養生シートを設置。これにより、建物や周囲の美観を損なうことなく、安全に作業を進めることが可能となりました。現場では毎朝のKY(危険予知)活動と作業内容の共有を徹底し、無事故・無災害での工事を目指します。足場の安定性と安全意識の高さが、質の高い施工へと繋がっていきます。
既存瓦の撤去と葺き土の除去
次の工程では、既存の瓦を一枚ずつ丁寧に取り外していきました。長年の風雨にさらされていたため、ところどころに割れや欠けが見られ、瓦の下には葺き土が敷き詰められた土葺き工法が採用されていました。この葺き土は湿気を含みやすく、時間の経過とともに下地の腐食やカビの原因にもなるため、撤去作業は慎重かつ丁寧に行う必要があります。
実際の現場でも、葺き土はかなり湿っており、長年の雨水の浸透がうかがえました。こうした状態では、雨漏りや構造材の劣化が懸念されるため、古い瓦や土はすべて撤去し、清掃と下地の点検を実施。そのうえで、野地板の補強が必要な箇所には新しい構造用合板を取り付け、下地の強度を確保しました。これにより、次に施工する金属屋根材の安定した設置が可能となります。
防水シート(ルーフィング)施工と下地処理
瓦と葺き土を撤去後、下地の野地板が露出する状態となります。ここで最も重要なのが、防水性を確保するためのルーフィング施工です。今回使用したのは高性能な改質アスファルトルーフィングで、従来よりも耐久性・防水性が向上した素材です。野地板の上に隙間なくしっかりと貼り付けることで、雨水の浸入を確実に防止します。
特に軒先や谷部といった水の集中しやすい箇所は、二重貼りでの施工を行い、万が一の水の逆流にも対応できるように工夫しました。また、釘打ち部分にも防水テープを用いて、細部まで丁寧な処理を徹底。下地処理を怠ると、せっかくの新しい屋根材も本来の性能を発揮できません。職人の目と経験を活かし、目に見えない部分こそ丁寧に施工することが、山田興業のこだわりです。
横暖ルーフの本体施工|軽量・高耐久の金属屋根材の特徴
防水処理が完了したら、いよいよ横暖ルーフ本体の施工に移ります。横暖ルーフは、表面にフッ素塗装が施されたガルバリウム鋼板製の金属屋根材で、非常に軽量でありながら、耐久性・耐候性・断熱性に優れた製品です。瓦屋根の約1/10の重量で、耐震性の向上にも寄与します。
施工では、屋根の勾配や雨水の流れを考慮して下から上へと順に張り上げ、重ね代もしっかり確保。特に吹田市は台風や強風の影響も受けやすいため、風によるめくれ防止として、固定用のビスを一定間隔で打ち込むことでしっかりと屋根材を留めました。また、端部のシーリング処理や板金加工も職人技の見せどころ。美観と機能性を両立させた仕上がりを実現できました。
棟板金の取り付けと仕上げ作業
最後に行ったのが棟板金の取り付け作業です。屋根の頂点となる棟部分には、雨風を受けやすいため、特に強固な仕上げが求められます。下地には樹脂製のタフモックを使用し、腐食を防ぎつつビス固定に強い下地材で安定性を確保。その上から板金材をかぶせ、シーリングで雨水の侵入をシャットアウトしました。
また、施工後は全体の清掃と金属粉の除去を丁寧に行い、雨樋やベランダへの飛散物もチェック。近隣への影響が出ないよう最終点検も怠りません。仕上げの段階で屋根全体の水平や通りも確認し、見た目にも美しく、機能的にも申し分ない屋根へと仕上げました。屋根の軽量化によって建物全体の耐震性能も向上し、長期的に安心してお住まいいただける住環境を整えることができました。
よくある質問
Q1. 横暖ルーフはどれくらい持ちますか?
A. 適切な施工とメンテナンスを行えば、耐用年数は30年以上とされています。
Q2. 瓦からの葺き替えは大変ですか?
A. 瓦撤去や土処分の手間はかかりますが、建物の軽量化や断熱性アップに繋がるため、多くの方が選ばれています。
Q3. 工事期間はどれくらい?
A. 今回の吹田市の案件では、おおよそ5日間程度で完了しました(天候により変動あり)。
今回の工事に関するコツ
瓦屋根から金属屋根への葺き替え工事を成功させるための最大のポイントは、【事前調査と下地処理の丁寧さ】に尽きます。特に築年数が経過している住宅では、瓦の下に葺かれた土が湿気を含んでいたり、野地板が腐食していたりするケースが多いため、これらを適切に処理しないと新しい屋根材の性能が十分に発揮されません。
また、横暖ルーフなどの金属屋根材は非常に軽量で建物に負担をかけにくく、断熱材が一体化している構造のため、室内の温度環境を快適に保つことができます。これは夏の暑さや冬の寒さに悩まされているご家庭にとって非常に大きなメリットです。さらに、見た目にもスッキリとした印象になり、住宅全体の印象をスタイリッシュに仕上げることができます。
山田興業では、吹田市をはじめとした大阪全域で多数の施工実績がありますので、屋根の劣化や雨漏りが気になる方はぜひ一度ご相談ください。ドローンによる高所調査や無料見積もりもご用意しております。信頼の技術と丁寧な対応で、快適な住まいづくりをサポートいたします。















