現地調査をしてきました
本日は大阪府枚方市牧野阪にて、雨漏りのご相談を受けたお宅の屋根現地調査に伺いました。現場へは車で移動しましたが、住宅街の一角にあり、細い道を慎重に進みながらの到着でした。ご相談をいただいた施主様は、ここ数ヶ月の大雨の際に天井からのシミに気づき、不安になってご連絡をくださったとのことです。
さっそく調査を開始すると、まず目に入ったのは、鉄板屋根の広範囲にわたる錆の発生です。特に屋根の谷部分や接合部には、雨水が溜まりやすく、すでに腐食が進んでいる箇所も見られました。さらに、レンガ造の壁面には大きな亀裂が走っており、雨水が内部に浸入している可能性が高いと判断しました。
屋根の端部や外壁の接続箇所は、雨仕舞が甘くなりやすいポイントです。実際に屋根板金の立ち上がり部分ではシーリングの劣化や剥離が見られ、そこから雨水が伝っている痕跡が確認できました。このような状態は、放置すると構造躯体の腐食を引き起こす危険があります。
お客様には調査結果をその場で丁寧にご説明し、写真を見せながら屋根と壁の劣化状況をお伝えしました。特に「自分の目で見てはじめてここまで悪くなっているとは思わなかった」と驚かれていました。今回の調査では、ドローンの使用は不要でしたが、細部にわたり目視と触診で入念にチェックを行いました。
屋根全体に広がる錆と腐食、雨漏りの直接原因とは
今回の現地調査で特に目立ったのが、屋根全体に広がる錆の状態です。枚方市は雨の多い地域であり、加えて屋根が鉄板製であることから、経年による劣化が著しく、錆びが進行していました。特に、屋根の板金と板金の合わせ目の部分に赤茶色の腐食が進んでおり、ここからの雨水浸入が強く疑われました。
鉄板屋根の寿命は通常15〜20年程度と言われていますが、今回の屋根はそれを超えていた可能性があり、防錆塗装のメンテナンスもほとんどされていないようでした。また、錆は表面だけでなく、内部まで進行している箇所も確認され、板金が浮いてしまっている部分や、手で押すと凹むような箇所もありました。
こうした状態は、表面的な塗装だけでは対応しきれず、一部の屋根材交換や板金補修を含めた本格的な補修工事が必要になります。また、屋根の形状が谷板金を含む複雑な形状をしているため、通常よりも雨水の流れが集中する箇所が多く、防水設計が非常に重要です。
雨漏りは見えない場所で進行するため、今回のような錆びた屋根は放置すると天井裏の木材や断熱材にまで影響を及ぼします。腐食が構造材に達してしまえば、大規模なリフォームや建て替えも視野に入れなければならなくなります。したがって、早期発見と早期対応が何よりも大切です。
外壁のクラックからも浸水のリスク!屋根との接合部に注意
現地調査を進める中で、雨漏りの原因は屋根だけにとどまらない可能性があると判断しました。特に外壁のレンガ部分に発生している大きなクラック(ひび割れ)は、雨水の侵入口として非常に危険です。レンガの継ぎ目からの割れは、地震や構造の歪みによって起きることも多く、今回のお宅でも建物全体にわたって微細な亀裂が多数確認されました。
このようなクラックは見た目では深さや内部の劣化具合が分かりづらく、見逃されがちです。しかし、写真のように大きく開いた亀裂は、風雨によって簡単に水が侵入するため、早急な補修が必要です。さらに、外壁と屋根の取り合い部分にあるシーリング材の劣化も進んでおり、防水機能を果たしていない状況でした。
現場では、お客様にもひび割れ部分を直接ご確認いただき、「これが原因になるとは思っていなかった」とのお声をいただきました。雨漏りというと屋根からの浸入を想像される方が多いのですが、実際には外壁の不具合と複合的に絡み合って発生するケースも多いため、外壁の点検も同時に行うことが重要です。
今回のように屋根と外壁両方に問題がある場合は、それぞれを個別に処理するのではなく、接合部の構造や水の流れを理解したうえで総合的に補修を行う必要があります。そうすることで、再発のリスクを最小限に抑えることができます。
雨仕舞いと施工方法の重要性|今後の補修工事で注意する点
今回のように屋根と外壁の接合部に問題が見られる場合、最も重要になるのが「雨仕舞い(あまじまい)」の処理です。雨仕舞いとは、雨水が建物内部に侵入しないようにする建築的工夫のことを指します。屋根だけでなく、壁・サッシ・庇・換気口など、あらゆる部位で考慮されているものですが、施工不良や経年劣化が原因で機能しなくなっているケースが多いのです。
現場では、板金の継ぎ目部分のコーキングが劣化し、すでに水を吸ってしまっている状態でした。また、屋根材の下に敷く防水シート(ルーフィング)の状態までは確認できなかったため、実際の補修工事では一度屋根材を撤去し、ルーフィングの状態を再確認する必要があります。
特に谷板金と壁際の取り合い部分は、水が集中する箇所であるため、板金の重ね代やシーリングの再施工、必要に応じてガルバリウム鋼板による補強も検討しています。こうした点を事前に施主様に丁寧にご説明し、最終的には安心できる防水仕様へと切り替える提案を行う予定です。
また、施工時には天候の管理も非常に重要です。工事中に雨が降れば再度漏水する恐れがあるため、天気予報を細かく確認しながら工程を調整し、安全かつ確実な施工を進めていく方針です。
今後の工事提案内容とお客様との信頼構築
今回の現地調査を踏まえて、今後は以下のような補修工事のご提案を予定しております。
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錆びた屋根材の部分的な交換と防錆塗装
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屋根板金と接合部の補修、およびシーリング再施工
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外壁のクラック補修と止水処理
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雨仕舞い全体の見直しによる防水性の向上
お客様には、すでに現地での初期報告を行っておりますが、次回のご訪問時に上記内容を反映した詳細な見積書と施工工程表をご提示する予定です。安心して工事をお任せいただけるように、工事中の様子も写真でこまめにご報告し、不明点がないように進めてまいります。
また、山田興業では、工事後も年に1回の定期点検を実施し、長く安心して暮らせる住まいをご提供しています。今回のような屋根・外壁の複合的な雨漏り案件に関しては、特にアフターフォローの体制が重要になるため、お客様にもその内容をしっかりとご説明し、信頼関係を築いてまいります。
まとめ
大阪府枚方市牧野阪にて実施した屋根雨漏り調査では、鉄板屋根の錆、外壁のクラック、そして雨仕舞の不良という三つの問題が見つかりました。どれも放置すれば建物に深刻なダメージを与えかねないため、早急な対応が必要です。山田興業では、こうしたトラブルにも職人の目で丁寧に対応し、最適な修繕方法をご提案いたします。調査・見積もりは無料ですので、まずはお気軽にご相談ください。
よくある質問
Q1. 雨漏りの原因はすぐに特定できますか?
A. 現地調査によりほとんどのケースで原因の特定が可能です。ただし屋根材の下の防水層まで劣化している場合は、部分解体して確認が必要になります。
Q2. 屋根と壁のどちらを優先して直すべきですか?
A. 原因が複合的な場合は、両方同時に対応することが理想です。片方だけ直しても、再発リスクが残る可能性があります。
Q3. 工事中の雨対策はありますか?
A. 天気を確認しつつ、必要な場合はブルーシートなどで一時的な養生を行います。ご安心ください。
今回の工事に関するコツ
今回のように、屋根からの雨漏りと外壁のクラックが同時に進行しているケースでは、「単体補修」ではなく「総合的な補修プラン」を検討することが重要です。屋根材の張り替えや防水処理だけでは、構造的な問題を解決できない可能性があるため、接合部の雨仕舞い処理、外壁のクラック補修、さらには下地材の点検・交換まで含めて工事を計画しましょう。
また、施工前に行う「屋根の高圧洗浄」も非常に重要です。表面の汚れやコケを除去し、下地材がしっかりと接着する環境を整えることで、塗装や防水処理の耐久性が飛躍的に向上します。特に鉄部には専用の防錆プライマーを使用することで、錆の進行を抑えることができます。
最後に、必ず信頼できる業者に依頼することが大切です。山田興業では職人の丁寧な目視調査と、写真付きの報告で「見える工事」を徹底しています。屋根は住まいの命を守る大切な部分。気になる点があれば、すぐにご相談ください。