現地調査をしてきました
今回は、大阪府枚方市南中振のお宅にて、外壁塗装工事に向けた現地調査を行ってまいりました。調査当日は朝から小雨が降っており、外壁の状態確認には絶好のタイミングとなりました。現場には軽トラックで訪問し、狭小地での作業となることを想定して必要な道具を最小限にまとめて臨みました。
今回のご相談は「外壁の一部が剥がれてきており、雨の日には壁際が濡れている気がする」とのこと。まずは建物外周を一周し、外壁の塗膜や下地の状態を丁寧に確認しました。
建物北面の下部には明確な塗膜の剥がれが見受けられました。外壁材(モルタル)に吸水した形跡もあり、内部のラス網から浮いている可能性もあります。また外壁表面にクラックが点在しており、毛細管現象によって雨水が内部へ侵入するリスクが高い状況です。
さらに雨樋の周辺部の劣化も見られ、金具の接合部には再シーリングが必要な箇所がありました。こうした隠れた不具合が雨漏りや内部腐食の原因となるため、しっかりとした対処が必要です。
この日はお施主様も立ち会ってくださり、実際の症状をご覧いただきながら、現状と今後の補修方針をご説明しました。加えて、既存配管との取り合い箇所も今後のメンテナンス性を高める形での処理を提案させていただき、お客様も納得のご様子でした。
外壁の劣化が進行していた原因と放置リスク
今回の現地調査で確認できた劣化の主な原因は、長年の紫外線や風雨による経年劣化です。外壁に使用されているモルタルは、非常に堅牢で耐久性に優れる一方、クラックが生じやすく、一度発生するとそこから雨水の侵入経路が形成されやすいという特性があります。
剥がれのあった箇所では、表層の塗膜がはがれた後、下地材が露出しており、モルタルの脆化も進んでいる状態でした。雨水が滞留することで、モルタル内のアルカリ成分が中和され、さらに劣化が促進されるという悪循環も懸念されます。
また、北面という日当たりの少ない箇所に位置していたため、乾燥しにくく湿気がこもりやすい環境でもあります。特にクラック周辺では、毛細管現象により雨水が奥深くまで浸透し、木造下地や金属下地の腐食やサビが生じるリスクもあります。
こうした状態を長期間放置すると、外壁の一部が剥離・落下する危険性があるほか、室内への雨漏りや結露、カビの発生、シロアリ被害にもつながりかねません。特に人通りのある道路沿いに面している場合、外壁の剥落による第三者への被害にも注意が必要です。
したがって、現時点での適切な補修と、外壁全体の塗装による保護が急務であると判断しました。
今回の外壁塗装に必要な工事内容と使用塗料の提案
現地調査の結果をふまえ、必要な工事内容として以下を提案いたしました。
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クラック補修工事
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Uカットシーリング処理を施し、動きのあるひび割れを根本から補修。
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ヘアクラック部にはフィラー材で埋め戻しを実施。
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浮き部・剥がれ部の下地調整
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浮いたモルタルを剥離し、ラス網が劣化している箇所には部分的な左官補修を実施。
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下地処理後にエポキシ系プライマーで密着性を向上。
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全体外壁塗装
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下塗り:浸透性シーラーで表面を均一化。
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中塗り・上塗り:ラジカル制御型シリコン塗料を使用し、紫外線に強く長持ちする仕上がりを実現。
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配管周りシーリング工事
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古いシーリング材の撤去後、高耐久シリコンでの再施工を実施。
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ラジカル制御型塗料は、従来のシリコン塗料よりも耐候性が高く、10年以上の耐用年数が期待できるため、メンテナンスコストの削減にもつながります。お施主様にも実際のサンプルをお見せし、カラーシミュレーションをその場で行い、大変ご満足いただきました。
工事を行う上で注意すべき点と近隣対策
今回の工事は、建物の北側・西側が非常に狭く、隣家との隙間が1m未満という環境でした。足場を組む際の安全確保や、作業スペースの確保には慎重な計画が必要です。
山田興業では、こうした狭小地での施工実績も豊富で、組立から解体までを熟知した足場専門チームが対応いたします。また、近隣との距離が近いため、飛散防止ネットの設置、足場資材の搬入出時間の配慮、防音対応などを徹底し、トラブルを未然に防ぎます。
さらに、工事開始前には近隣への挨拶回りを行い、工事内容と期間、音・臭い・振動などの影響を丁寧にご説明。お施主様の信頼を損なわないよう、現場でのマナーを重視しています。
特に今回は高齢者の方が隣家にお住まいとのことで、「足場がぶつかったりしないか心配」とのお声をいただきました。そのため、足場の角にクッション材を使用し、さらに騒音の発生を最小限に抑える日中施工を提案しました。
今後のスケジュールと追加提案について
現地調査を経て、今回の外壁塗装工事は以下のスケジュールで進行予定です。
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着工日:来月初旬(天候次第で調整)
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工期:約10日間(下地補修日数含む)
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点検・保証:施工完了後、1年ごとの無料点検付き(計5年間)
また、お施主様から「せっかく足場を立てるなら、ついでに屋根も見てほしい」とのご要望がありました。ドローンによる屋根点検を実施したところ、棟板金の釘浮きと、屋根材表面の退色が見られました。
そこで、追加提案として以下をご案内しました。
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屋根板金部のビス止め補強
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屋根全体の遮熱塗装(希望色選択可)
お客様は「夏場の2階がとても暑いので助かる!」と前向きな反応をくださり、同時施工をご希望されました。このように、現地調査から得られた情報を元に、必要かつ実用的な提案を行うのが山田興業のスタイルです。
まとめ
枚方市南中振にて実施した今回の現地調査では、外壁の明確な劣化とクラック、配管周りの劣化が確認され、早急な補修・塗装が必要と判断されました。山田興業では、外壁・屋根ともにワンストップで対応し、耐久性・美観・コストのバランスに優れたご提案を行っております。今後の施工にも安心してご期待ください。
よくある質問
Q. 外壁の剥がれだけでなく、クラックも補修してもらえますか?
はい、クラックはUカットやフィラー処理など、ひび割れの大きさや動きに応じた補修方法で対応いたします。
Q. 工事中の騒音は近所迷惑になりませんか?
極力音の出る作業は日中に実施し、防音ネットや作業時間の配慮などで近隣トラブルを防ぎます。
Q. 屋根塗装も同時に頼めますか?
はい、足場設置のタイミングで屋根塗装を行うとコスト面でも非常に効率的です。
今回の工事に関するコツ
外壁塗装を成功させるための最大のコツは、「劣化が小さいうちに対処する」ことです。今回のようにクラックや剥がれが表面化してからでは、下地の補修費用がかさむ可能性があります。逆に、初期段階での点検と処置であれば、最小限の手間とコストで長期保護が可能です。
また、工事の際には以下の3点がポイントになります。
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塗料選びは耐候性で選ぶ
価格重視でアクリル塗料を選ぶのではなく、ラジカル制御型シリコンなど、10年以上の耐用年数をもつ塗料を選ぶことが重要です。 -
足場工事と同時施工を活用する
屋根・外壁・シーリング・雨樋など、足場が必要な工事をまとめて行うことで、トータルコストを大きく抑えられます。 -
地域密着の業者を選ぶ
山田興業のように、地元大阪で長年実績を積んだ企業であれば、施工後のアフターフォローや点検も安心です。