現地調査をしてきました
本日は、大阪府茨木市下中条町にて屋根塗装工事のご依頼をいただき、現地調査を実施してきました。今回はドローンによる上空からの撮影を用い、高所作業の安全性と調査精度を高めて対応しております。現場には午前9時ごろに到着。茨木市内の住宅街の一角に建つ、3階建ての戸建住宅で、太陽光パネルが設置されている特徴的な屋根でした。
お客様からのご相談は「屋根の色褪せが気になるのと、雨が強い日に小屋裏で雨音が以前より響く気がする」という内容でした。現地に到着後すぐ、周辺の建物との間隔や屋根形状を確認し、ドローンを飛行。上空から撮影した画像では、南面と西面を中心に屋根表面の退色が進行しており、一部では塗膜の剥がれも確認されました。
また、太陽光パネルの架台周辺にうっすらとコケや藻の発生も見られました。これは湿気が滞留しやすい箇所で、放置すると下地の劣化を進行させる要因になります。屋根材自体の割れは見られなかったものの、塗装の防水機能がかなり低下していることから、早急な塗装メンテナンスが必要と判断しました。
今回は追加提案として、太陽光パネル周辺のコーキング再施工と、架台のボルト締め直しもご案内させていただきました。お客様も「そこまで見てくれるとは思わなかった」と大変驚かれ、当社の調査力にご満足いただけた様子でした。今後の工事に向けて、丁寧にご説明とお見積りを進めてまいります。
太陽光パネルの影響を受けやすい屋根塗膜の現状と補修の必要性
今回の現地調査で明らかになったのは、屋根に設置された太陽光パネルが塗膜の劣化に与える影響でした。屋根材はスレート系で、全体に太陽光パネルがびっしりと設置されており、特に日陰になっている部分では塗膜の乾燥が遅れやすく、湿気が残りやすい状況となっています。これが長期的には藻やコケの発生に繋がり、塗膜の劣化を促進してしまうのです。
現場写真からも確認できる通り、太陽光パネルの架台の下や周辺では、塗膜が白っぽく色褪せており、塗料の保護機能がほとんど失われていることがわかりました。特にドローン画像では、南面の屋根で明確な変色が認められ、これは紫外線によるダメージが蓄積されている証拠です。
このような状況では、通常の屋根塗装に比べて塗料の選定と施工方法に注意が必要です。具体的には、遮熱性能を持つシリコン系やフッ素系の塗料を選定し、パネル周辺も含めてムラなく塗布するために、部分的なパネル取り外しまたはマスキングを工夫する必要があります。また、架台の金具にサビが見られれば、錆止め処理を施し、コーキング部も必ず再施工することが重要です。
山田興業では、このように太陽光パネル付きの屋根にも対応可能な高耐久塗装を推奨しており、現場ごとに最適なプランを職人目線でご提案いたします。
茨木市の住宅環境と屋根メンテナンスにおける気候的リスク
大阪府茨木市は、平野部に位置するものの、年間を通して降雨量が比較的多く、また夏場には高温多湿な気候が続くため、屋根材にとっては過酷な環境下と言えます。特にスレート屋根においては、紫外線と雨の繰り返しにより表面の塗膜が劣化しやすく、それが雨漏りや断熱性能の低下を招く原因になります。
今回の現地調査でも、日当たりの良い南面と、風の通りが悪い北面の塗膜状態に明確な差が見られました。北面では藻の発生が確認され、これは茨木市特有の湿度の高い時期に長く日照を受けないことで起こる現象です。さらに屋根の勾配が浅めであるため、水捌けも悪く、塗装の劣化スピードが早まっていると考えられます。
また、茨木市は近年ゲリラ豪雨の発生頻度も高まっており、これが雨漏りのリスクをさらに増加させています。屋根の表面だけでなく、棟板金や隙間部分のコーキングにまで気を配ることで、想定外の被害を未然に防ぐことができます。今回のご依頼でも、こうした気候的背景をふまえた提案をさせていただき、安心して暮らせる住まいを守るための施工をご案内しました。
今回の現地調査で導き出した最適な塗装プランと施工時の注意点
今回の調査結果を踏まえ、山田興業としては「高耐久型の遮熱塗料を用いた屋根全面塗装+太陽光架台周辺の部分補修」をご提案させていただきました。スレート屋根に適したフッ素樹脂系の遮熱塗料を採用し、外観美と機能性の両立を図ります。塗膜の持続性が高いため、今後10年〜15年はメンテナンス不要の仕様です。
施工の際はまず、足場を設置し高圧洗浄で苔や汚れをしっかりと除去。その後、下塗り→中塗り→上塗りの三工程を丁寧に行います。太陽光パネルの下部分や架台の隙間には、ローラーだけでなく刷毛を併用して塗り残しがないようにします。架台の金属部分には防錆処理を施し、コーキング材も耐候性の高いものにて再施工することで、雨水の侵入を防ぎます。
また、お客様のご要望に応じて、カラーシミュレーションも実施予定です。現状のグレー系から、遮熱効果を高めるための明るめの色合いへ変更をご提案しており、シミュレーション結果を見ながら最終決定していく流れです。塗装完了後は、1年後の定期点検も無償で実施し、劣化の有無をプロの目でチェックしてまいります。
まとめ
今回の茨木市下中条町での屋根現地調査では、太陽光パネル付き屋根における塗膜劣化と湿気滞留の問題が明らかになりました。ドローン調査により詳細な状況を把握し、遮熱フッ素塗料による再塗装、架台周辺の補修、コーキング再施工というベストプランをご提案。お客様にも大変ご満足いただける調査結果となりました。今後も山田興業では、地域特性を踏まえた最適なメンテナンス提案を行ってまいります。
よくある質問(Q&A)
Q1. 太陽光パネルがある屋根でも塗装はできますか?
A. はい、可能です。架台の隙間や下部も特殊な道具を使って丁寧に塗装します。
Q2. コーキングの再施工は必要ですか?
A. 特に太陽光パネル設置部は劣化が早いため、再施工をおすすめしています。
Q3. どれくらいで工事は完了しますか?
A. 今回のようなケースでは3〜4日程度で完了予定です(天候により変動あり)。
今回の工事に関するコツ
太陽光パネル付き屋根の塗装工事において最も重要なのは「施工前の準備段階」です。パネルがあることで塗装範囲が限られるため、パネル下部や架台周辺に塗装が行き届くよう、マスキングや道具選定に工夫が必要になります。まず高圧洗浄では通常より時間をかけて、コケ・カビを徹底除去。とくに北面は湿気が残りやすいため、防カビ材を含んだ洗浄液の使用がおすすめです。
次に、塗料選定も大きなポイントです。遮熱・防汚性能のあるフッ素系塗料を選ぶことで、塗膜の劣化を長期間抑えることができ、結果的にメンテナンスコストも抑えられます。さらに、施工中は日射が強い時間帯を避けて作業することも、塗膜の乾燥ムラやヒビ割れ防止に繋がります。
また、パネルの架台がサビている場合は、見た目以上に構造的な問題に発展することがあります。このため、金属部分には下地処理をしっかり行い、サビ止め剤を2度塗りするなど、塗装以上の下地管理が求められます。コーキングの打ち直しでは、パネルの振動や熱膨張による負荷にも耐えられるよう、耐候性の高い素材を選ぶことが重要です。
施工後は定期点検が欠かせません。山田興業では1年ごとの無料点検を実施しており、万が一不具合があれば早期発見・即時対応が可能です。こうした継続的なメンテナンスが、屋根の寿命を伸ばし、安心できる住環境を守る鍵となります。