現地調査をしてきました
今回は、大阪府門真市岸和田にて、屋根ラバー工法工事のご依頼をいただき、現地調査に伺いました。朝8時に摂津市の本社を出発し、車でお客様宅まで向かいました。到着後、まずはご挨拶とヒアリングを実施。その後、ドローンを使って上空から屋根全体の状態を確認しました。
調査対象は、昔ながらの和瓦屋根で、築年数は約30年以上と推定されます。遠目には落ち着いた風合いの瓦屋根でしたが、ドローンで詳細を確認すると、複数の箇所で表面の色褪せや苔の付着、細かなヒビ割れが確認できました。特に、北面の勾配部では雨風を受けやすいため、表面の塗膜が著しく劣化しており、防水性能の低下が見受けられます。
また、棟瓦周辺には雑草の根が入り込んでおり、今後の雨漏りリスクも否定できませんでした。このような状況から、今回は屋根全体に対してラバー工法による塗装工事をご提案することにいたしました。
お客様にも屋根の写真を見ていただきながらご説明したところ、「思っていた以上に傷んでいて驚いた」とのお言葉をいただき、工事の重要性をご理解いただけました。
瓦屋根の劣化とラバー工法の必要性について
今回のお宅で見られたのは、瓦そのものの割れというよりも、表面塗膜の劣化や風化による防水機能の低下でした。瓦は耐久性の高い素材ですが、経年とともに表面の塗膜が劣化し、そこから雨水が染み込むことで、下地や野地板の腐食へとつながってしまいます。
特に、関西地域のように台風や突発的な大雨が多い地域では、瓦の隙間から雨水が浸入しやすく、雨漏りの原因となるケースが多発しています。また、苔やカビが繁殖すると、美観を損なうだけでなく、瓦表面が常に湿気を帯びた状態になり、劣化が加速します。
そこで、今回ご提案した「屋根ラバー工法」は、屋根全体に対して専用の弾性塗料を使用し、表面をしっかりとコーティングする施工方法です。ひび割れに追従する柔軟性があり、瓦の割れや隙間からの浸水を抑える効果が期待できます。
防水性能の向上と同時に、屋根の色味も一新され、見た目の印象も大きく変わります。今後10年程度は安心して暮らせる屋根を維持できる、非常にコストパフォーマンスに優れた施工方法です。
雨漏りリスクを未然に防ぐ現調のポイント
今回の現地調査では、劣化の進行具合を正確に把握するため、ドローン撮影に加えて赤外線カメラも使用しました(※通常は必要に応じて)。これにより、目視では確認できない下地の温度変化や湿気の溜まり具合も可視化され、予防的な対応が可能になります。
とくに今回のように、表面に目立った割れはないものの塗膜が剥げている場合、その下でじわじわと雨水が侵入している可能性があります。こうした「潜在的な雨漏り」を見逃さないことが、私たち山田興業の現地調査の強みです。
また、棟瓦のズレや釘浮きも発見されました。これは風の影響や建物の振動などによって生じるもので、地震の際には大きな被害につながるリスクもあるため、補強が必要です。
お客様には、現調中に発見されたこれらのリスクについても丁寧にご説明し、納得いただいたうえで今後の工事をご依頼いただく運びとなりました。
今後の工事内容と注意点
今回のラバー工法施工では、まず屋根の高圧洗浄を行い、苔やカビ、埃などの汚れを完全に除去します。その後、プライマー(下塗り)を丁寧に塗布し、ラバー塗料による中塗り・上塗りの二層構造で仕上げていきます。全工程において乾燥時間をしっかり確保することが、美しい仕上がりと高い耐久性を実現する鍵となります。
また、今回はカーポートの屋根が近接しており、塗料の飛散リスクがあるため、養生作業には特に注意が必要です。必要に応じて、足場を調整しながら施工エリアを明確に分けて対応していきます。
さらに、ラバー工法施工後の屋根は水を弾きやすくなる反面、滑りやすくなるため、点検や清掃の際の注意喚起をお客様にもお伝えしました。年に一度の無料点検時には、屋根の状態を再確認し、防水性能が持続しているかをチェックいたします。
まとめ
門真市岸和田にて実施した今回の屋根現地調査では、経年による塗膜劣化と防水機能の低下が明確に確認されました。瓦自体の破損は少ないものの、長期間放置すると雨漏りや下地の腐食につながる恐れがあり、今後のメンテナンスが急務です。
山田興業では、お客様の大切なお住まいを長く安心して使っていただけるよう、目に見えない部分まで丁寧に点検し、最適な施工プランをご提案しています。今回のラバー工法施工を通じて、防水性・美観・耐久性のすべてを高め、末永く快適な住まいを維持していただけるよう、責任をもって対応いたします。
よくある質問
Q. ラバー工法って何年くらい持つの?
A. 使用する塗料や施工環境にもよりますが、目安として10~15年の耐久性が期待できます。
Q. ラバー塗装と通常の塗装の違いは?
A. ラバー塗料は弾力性に富んでおり、ひび割れにも追従しやすいため、防水性が非常に高いのが特徴です。
Q. 工事中に雨が降ったらどうなるの?
A. 天候に応じて工程を調整します。乾燥工程が重要なので、無理な施工はいたしません。
Q. 色の選択はできますか?
A. はい、カラーシミュレーションを使用してお好みの色を事前にご確認いただけます。
今回の工事に関するコツ
屋根のラバー工法を行う際に重要なのは、まず「事前の下地処理」です。苔や汚れが残ったまま塗装をしても、塗料の密着が悪く、数年で剥がれてしまうリスクが高まります。そのため、高圧洗浄は必須工程となり、しっかりと時間をかけて丁寧に行うことが、長持ちさせるコツです。
次に「天候の見極め」も重要です。ラバー塗料は湿気や気温に敏感で、雨の日や湿度の高い日は塗装作業ができません。工事期間中は晴天が続くタイミングを選び、急な天候変化にも柔軟に対応できる体制が必要です。
また、「重ね塗りのタイミング」もポイントです。各塗りの乾燥時間をしっかり確保し、表面が完全に乾いてから次の塗装を行うことで、塗料本来の性能が最大限に発揮されます。
さらに「塗装後のケア」も見落とせません。滑りやすくなった屋根には、点検や清掃時の安全対策が欠かせません。山田興業では、施工後の定期点検や相談にも対応しており、万全のアフターフォロー体制を整えています。
工事前には必ず「カラーシミュレーション」で仕上がりの確認を行い、デザイン面でも満足できる施工にしましょう。実際の住宅の雰囲気に合う色を選ぶことで、外観全体の印象がグッと引き締まります。