現地調査をしてきました
今回の現地調査は、大阪府交野市星田北にある戸建住宅の屋根に対して、Cガード工法による工事を検討されているお客様からのご依頼で行いました。今回は太陽光パネルが設置された屋根のため、下地の状態確認やパネル周辺の劣化状況を重点的にチェックする目的で、調査に伺いました。
現地には当社の職人が直接足を運び、車で交野市まで移動し、空模様がやや曇り気味の中、ドローンを活用して上空からの撮影を実施。その後、屋根に上って目視点検も行いました。対象となる屋根はスレート屋根で、北面と南面にそれぞれ太陽光パネルが設置されています。特に北面では太陽光パネルの影になりやすいため、苔や汚れの付着が多く見られました。
一方で、南面は日照時間が長いため表面の乾燥が早く、汚れは比較的少なかったですが、表層塗膜の劣化が進行していることが確認できました。また、棟板金の一部に浮きが見られたため、こちらもCガード施工時にあわせて補修が必要と判断しました。
太陽光パネルの取り外しの必要性についてもお客様と相談させていただいた結果、「取り外しなし」での施工をご希望されましたので、パネル下部の処理に工夫が必要になる旨をお伝えし、Cガード工法のメリットや耐久性、遮熱効果についても詳しくご説明しました。お客様も納得のご様子で、前向きに工事を検討されているとのことでした。
太陽光パネルがある屋根は通常の施工とは異なる配慮が必要
今回のように、太陽光パネルが設置されている屋根に対して工事を行う場合、通常の屋根リフォームとは異なる点が多くあります。まず第一に、パネルの下にある屋根材の状態が非常に確認しづらいため、ドローン撮影だけでなく、パネル周囲の隙間からできる限り目視調査を行い、雨水が侵入する可能性がないか、苔やカビの発生がないかなどを丁寧にチェックしました。
また、太陽光パネルの架台に取り付けられているビス周辺の防水処理も重要な確認ポイントです。ビス穴が劣化し、雨漏りの原因となるケースが多いため、Cガード工法による施工の際にはこの点も含めた提案が必要になります。
さらに、パネルがあることで屋根全体を一度に塗装したり防水処理を施したりするのが難しくなるため、工程の工夫や使用する材料の選定にも経験と技術が求められます。今回は事前にパネルの取り外しを行わない方針となったため、Cガードの施工も「部分補強」と「重ね張り施工」を組み合わせる形で提案する方向です。
お客様には、太陽光パネルを将来的に交換するタイミングで再メンテナンスが必要になる可能性がある旨を伝え、ライフサイクル全体でのコストバランスについてもご説明しました。長期的に安全かつ快適に暮らせる住環境を保つために、太陽光パネルのある屋根こそ、定期的な点検と適切な施工が重要です。
Cガード工法による屋根補強の有効性と課題
今回の住宅では、屋根材自体の劣化が進行しており、特に日照や風雨の影響を強く受ける南面のスレート屋根において、塗膜の剥離や表面のざらつきが顕著でした。このような状態に対し、Cガード工法は非常に有効です。Cガード工法は、既存屋根材の上に専用の防水シートとガルバリウム鋼板を被せることで、高い防水性と遮熱性を実現するリフォーム工法です。
ただし、この工法を導入する際の注意点として、屋根の重量が増すことによる建物全体への影響や、下地材の劣化状況によってはCガードの施工が難しい場合もあるという点が挙げられます。今回の現地調査では、下地の構造に大きな問題は見られなかったため、Cガード施工は可能と判断しましたが、棟板金の浮き部分には下地処理を行った上で、ビス固定とコーキング処理を追加する必要があります。
また、屋根勾配が比較的急であるため、安全性の確保も必須です。足場の設置や養生の徹底、施工時の転落防止対策についても、今後の工事計画に明記する予定です。山田興業では、職人の安全を守ることを第一に考えた工程管理を徹底しており、現地の状況に応じた柔軟な対応が可能です。
今後のご提案内容とお客様へのご説明ポイント
現地調査を終えた結果、当社からお客様にご提案させていただく内容は以下の通りです。
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Cガード工法による屋根全体の重ね張り施工
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棟板金の補修・ビス固定+防水コーキング処理
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太陽光パネル下部の部分補強対応(取り外しなし)
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屋根勾配に合わせた安全対策の計画
お客様には、Cガード工法の概要とそのメリット(高い防水性能・メンテナンスコストの低減・耐久性の向上)を説明し、現在の屋根の状態と照らし合わせて施工の必要性をご理解いただきました。また、太陽光パネルの下部に手が入らないことによる将来的な懸念点も率直にお伝えし、納得していただいた上でのご検討となっています。
また、今回の工事は単なる屋根補修ではなく、「住まいの資産価値を守るための長期的な投資」としてご提案しています。山田興業では、お客様にとって最適な提案を行うため、施工後の点検・アフターサポート体制も整えております。今後、見積もり提出時にはカラーシミュレーションや、使用材料のサンプルもお見せしながら、より具体的な完成イメージをご提示していく予定です。
まとめ
大阪府交野市星田北で行った屋根の現地調査は、太陽光パネル付きという条件の中で、屋根の劣化状況やCガード工法の適用性を丁寧に確認する重要な工程でした。Cガード工法は、今後長期的に屋根の安心・安全を維持していくための非常に有効な選択肢であり、特に今回のような既存パネルがあるケースでも、適切な対処と経験ある施工チームがいれば問題なく対応可能です。お客様のご要望に沿った提案ができたことをうれしく思います。次回は正式なお見積りと工事スケジュールのご説明に伺う予定です。
よくある質問
Q1. 太陽光パネルがある屋根でもCガード工法は可能ですか?
はい、可能です。ただし、パネル下部の施工には制限があるため、部分補強や工法の工夫が必要になります。
Q2. Cガード工法とはどのような工事ですか?
既存の屋根の上に防水シート+軽量ガルバリウム鋼板を被せることで、葺き替えよりもコストを抑えつつ高い防水性と断熱性を実現する工法です。
Q3. 工事期間はどのくらいかかりますか?
屋根面積や太陽光パネルの状況にもよりますが、概ね3〜5日程度で完了します。
今回の工事に関するコツ
Cガード工法を行う際、特に太陽光パネルが設置されている屋根ではいくつかの重要なコツがあります。まず、パネルの下にある屋根材の状態を可能な限り把握することがポイントです。ドローンを活用した高所撮影や、職人による丁寧な目視確認で、見落としがちな劣化を早期に発見することができます。
次に、棟板金やビスまわりの防水処理です。小さな劣化でも水の侵入経路となる可能性があるため、コーキングやビスの打ち直しなど、下地補強を同時に行うことが非常に重要です。
また、施工中の安全対策も忘れてはなりません。勾配が急な屋根では滑落リスクもあるため、足場の設置や安全帯の使用は必須。安全第一の体制を整えてこそ、高品質な施工が実現できます。
そして最後に、お客様との密なコミュニケーション。施工方法や仕上がりイメージについては、カラーシミュレーションを活用しながら、丁寧に説明を重ねることで、安心と納得を得ることができます。山田興業では、工事の見える化と報告の徹底を行いながら、信頼関係を築くことを大切にしています。