現地調査をしてきました
10月中旬の快晴の日、大阪府箕面市小野原西の閑静な住宅街にある戸建住宅へ外壁塗装の現地調査に伺いました。今回は車で現場に向かいましたが、住宅街に入ると手入れされたお庭と整然とした街並みが広がっており、ご依頼主様の住まいへの愛着が伝わってきました。
お客様からは「外壁に黒ずみやひびが出てきて、そろそろ塗装が必要かもしれない」というご相談をいただき、現地調査にお伺いした次第です。
まず目に入ったのは、外壁全体に広がる雨だれによる黒ずみです。特に北側の外壁にその傾向が顕著で、長年の雨風にさらされてきたことで汚れが定着している印象でした。表面の塗膜もややチョーキングを起こしており、手で触れると白く粉がつく状態になっていました。
続いて、目地の状態も確認しました。サイディングの目地に沿ってコーキングの劣化と、そこに黒カビのような汚れの発生が見られました。これは防水性が低下しているサインであり、内部に水が浸入してしまう前に補修が必要です。
また、軒天部分の調査では、一部塗膜が剥がれており、小さな水膨れのような膨張跡が確認できました。お客様にお話を伺うと「雨が多い日にポタッと落ちてくることがある」とのこと。軒天内部の湿気や漏水の兆候である可能性があり、こちらも塗装前の下地処理が必須と判断しました。
今回は、外壁全体の塗装とともに、目地の打ち替え・軒天の補修が必要な状況であると判断しました。今後の提案内容にこの補修工程をしっかりと反映し、ご予算とご要望に合わせて最適な塗料の選定も含めた見積もりを作成してまいります。
外壁に付着した黒ずみとその原因
今回の現地調査で最も目立っていたのが、外壁に垂れたような黒ずみ汚れです。特に建物の北側や窓下部分で確認され、雨水が外壁を伝って流れ落ちる経路に沿って黒ずんでいました。これは「雨だれ汚れ」と呼ばれ、長年にわたり排気ガスや土埃、空気中の微細な塵などが水分とともに外壁に付着し、蓄積したことが原因です。
また、外壁表面の塗膜の劣化により防汚性能が失われていたことも原因のひとつです。防汚性の高い塗料を使用していれば、ある程度は雨で汚れが流れ落ちていたはずですが、今回のお宅では10年以上前に建てられてから一度も塗装をしていないとのことで、そもそもの保護機能が低下している状態でした。
黒ずみは見た目の印象を悪くするだけでなく、そこから微生物(藻やカビ)が繁殖する温床にもなります。特に湿気の多い箇所では外壁の劣化スピードが一気に進むため、放置は禁物です。
このような状態に対しては、高圧洗浄で汚れをしっかり落とした後、防カビ・防藻機能付きの塗料で再塗装することが最も有効です。特に箕面市のような気候では、湿気や日陰になる場所が多くなるため、汚れに強く耐候性のある塗料を選ぶことが重要です。
コーキング劣化が引き起こすリスクと対応策
サイディングの継ぎ目にあるコーキング(シーリング)部分は、ひび割れや隙間が生じており、その部分に黒ずみやカビが発生しているのが確認できました。このような状態は、雨水の侵入や断熱性能の低下といった住宅にとって深刻なダメージにつながるリスクをはらんでいます。
コーキング材はもともと柔軟性を持っており、地震や乾燥・湿気による収縮にも対応できるように設計されています。しかし、経年によって柔軟性が失われると、ヒビ割れや剥がれが発生し、その隙間から水が侵入するようになります。これが内部の柱や断熱材まで到達すると、木部の腐食や断熱材の機能低下を招き、長期的に見て住まいの寿命を縮める要因になりかねません。
調査時には、縦目地・横目地ともに広範囲での劣化が確認され、全体的な「打ち替え」が必要な状態でした。打ち替えとは、既存のコーキング材をすべて撤去し、新しい材料を充填し直す方法で、部分補修では対応できないレベルの劣化に対して行われます。
特に気をつけたいのが、コーキングを打ち替える際には必ず「外壁塗装よりも先に施工する」こと。順番を誤るとせっかくの塗装が割れたり浮いたりしてしまう可能性があります。山田興業では、このような工程の管理も徹底して行い、塗装の効果が最大限に発揮されるよう施工を進めてまいります。
軒天の塗膜剥がれと水膨れへの対処法
今回の調査で最も注意が必要だと感じたのが、軒天に見られた塗膜の剥がれと水膨れの跡です。軒天とは、屋根の下にある天井部分のことで、直接雨が当たらないように思われがちですが、実際には風雨による吹き込みや湿気がたまりやすい場所でもあります。
写真にもある通り、軒天の一部では塗膜がめくれ上がり、さらにその周囲には湿気によって内部から膨らんだような跡が確認できました。これは、塗膜の下で水分が溜まり、圧力によって塗装が浮いてしまう「ブリスター現象」と呼ばれる状態です。
このような症状が出ている場合、単なる塗装では根本的な解決にはなりません。まずは傷んだ塗膜を完全に剥離し、下地の乾燥状態を十分に確認した上で、必要であれば下地の補修を行い、防カビ・防湿性の高い塗料で塗装する必要があります。
さらに、お客様から「雨の日にポタポタと垂れることがある」とのお話を伺ったことで、軒天内部に一部漏水の可能性もあると判断しました。今回は、軒天部分の点検口設置もご提案し、内部の状況を確認することをおすすめいたしました。
このような軒天の補修には、高い施工技術と適切な下地判断が求められますが、山田興業ではこれまで数多くの同様の施工実績があり、安心してお任せいただけます。
今後のご提案内容と工事の流れについて
今回の現地調査を踏まえ、以下のような提案をお客様へさせていただく予定です。
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外壁全体の高圧洗浄と下地補修
– 黒ずみ除去・藻カビの除去・チョーキング層の洗浄 -
サイディング目地のコーキング打ち替え
– 既存コーキング撤去 → 新規充填 → 表面仕上げ -
軒天の補修と防湿塗装
– 剥離部分の撤去 → 下地確認 → 防湿・防カビ塗装 -
外壁塗装
– 耐候性・防カビ性・防藻性のある塗料を選定予定(ラジカル制御型塗料などを想定) -
点検口設置(追加提案)
– 軒天裏の状況を今後も継続的にチェックできるようご提案
お客様にはすでに現地写真とともにご説明し、特にコーキングと軒天の補修に関してご納得いただいております。今後はカラーシミュレーションにて外観のイメージをご確認いただき、ご予算に応じたプランをいくつかご提案予定です。
※次のメッセージで【まとめ/よくある質問/今回の工事に関するコツ】をお送りします。
以下が【まとめ】【よくある質問】【今回の工事に関するコツ】です。
まとめ
大阪府箕面市小野原西にて実施した外壁塗装の現地調査では、外壁の黒ずみ汚れ、目地の劣化、軒天の剥離といった複数の問題が明らかになりました。いずれも、住まいの耐久性や美観に大きく関わる重要なサインであり、適切な対処が必要な状態でした。
山田興業では、現場ごとの状態を正確に把握した上で、最も効果的で無駄のない施工をご提案しています。今回も、ただ塗装を行うだけでなく、劣化したコーキングの打ち替えや軒天の補修といった下地処理から丁寧に対応してまいります。
お住まいは見えない部分で少しずつ劣化が進行しています。「まだ大丈夫だろう」と思っていても、ひび割れや汚れは早めの処置が結果的にコストを抑えることにもつながります。今回の記事を通じて、ご自宅の外壁にも気になる部分があれば、ぜひ一度ご相談ください。
よくある質問
Q1. 外壁塗装のタイミングはいつが良いですか?
A. 一般的に10年が目安ですが、チョーキング(白い粉が出る)、ヒビ割れ、黒ずみなどが見られたら塗装のタイミングです。
Q2. コーキングの打ち替えと打ち増しの違いは?
A. 打ち替えは古いコーキングを全て撤去して新しく打ち直す方法で、劣化が進んだ場合はこちらが推奨されます。打ち増しは既存の上から重ねる方法ですが、耐久性はやや劣ります。
Q3. 外壁の色選びに迷ったら?
A. 山田興業ではカラーシミュレーションをご用意しており、ご自宅の写真に実際の色を反映させて確認できます。周囲の景観やお好みに応じて選べます。
Q4. 塗装だけで雨漏りは防げますか?
A. 塗装だけでは雨漏りの根本解決にはならないことも多いため、原因箇所の補修やコーキング処理が重要です。調査時に適切な処置をご提案します。
Q5. 工事中の生活への影響は?
A. 騒音や塗料のにおいが出る場合がありますが、事前に日程をご案内し、ご在宅中も安心して過ごしていただけるよう配慮いたします。
今回の工事に関するコツ
今回のような外壁塗装の現地調査で見つかった黒ずみ、コーキングの劣化、軒天の剥離は、すべて放置することで大きなトラブルへ発展する可能性があります。これらを未然に防ぐためには「早期発見・早期対処」が最大のコツです。
まず黒ずみ汚れですが、これは単なる美観の問題に見えがちですが、塗膜の劣化やカビ・藻の繁殖が隠れていることがあります。そのため「見た目が悪くなったな」と感じた時点で専門業者に相談し、塗装のタイミングを判断することが重要です。
コーキングの劣化も見逃してはいけません。サイディング壁の場合、コーキングが防水の要となるため、ここが傷むと一気に水の侵入経路ができてしまいます。とくに外壁の継ぎ目や窓まわりの目地は雨水のたまりやすい場所なので、ひび割れや剥がれを発見したら、早めの打ち替えを検討しましょう。
また、軒天は一見して目立たない場所ですが、実は風や雨が吹き込むことも多く、湿気がこもりやすい箇所です。塗膜が剥がれている場合、単に塗り直すのではなく、内部に水が侵入していないかを確認したうえで、下地補修から行うことが大切です。
工事全体をスムーズに行うコツとしては、外壁塗装・コーキング工事・軒天補修の順番をしっかり守ることです。順序を間違えると施工不良につながる恐れがあるため、信頼できる業者に一括で依頼するのが安心です。
山田興業では、こうした現場経験をもとに、施工手順・使用塗料・補修工法までを一つひとつ丁寧に選定し、地域密着の対応でお客様の住まいを守っていきます。ご自宅の少しの違和感も、ぜひプロにご相談ください。













