現地調査をしてきました
本日は大阪府寝屋川市池田旭町にて、陸屋根の防水状態の確認、出窓周辺のシーリング調査、そして外壁・屋根全体の現地調査を行ってまいりました。現地には電車と徒歩で伺い、比較的交通量の多い通りに面した三階建ての住宅で、角地に建つ見晴らしの良いお宅でした。
まず屋上に上がって確認したところ、陸屋根の防水層がかなり劣化しており、全体に色褪せと剥離が確認できました。写真からもわかる通り、赤茶けた防水層は紫外線と風雨によるダメージを長年受け続けてきた痕跡がありました。特に排水溝周辺に汚れの蓄積と微細なクラック（亀裂）も見受けられ、防水機能の低下が懸念されます。
次に建物正面の出窓まわりですが、こちらはシーリングが著しく劣化しており、硬化してひび割れている部分が複数箇所ありました。雨水の侵入経路となるリスクが高く、早急な打ち替えが必要です。
さらに、外壁（モルタル吹き付け仕上げ）の一部では写真のような縦クラックを発見しました。特に電気メーターまわりに多く、経年劣化により下地の動きに追随できなくなったことが原因と考えられます。軽度ではあるものの、放置すると雨水が内部に入り込み、内部腐食やカビの原因となるため、補修を提案予定です。
陸屋根の防水層が限界に近づいていました
今回の現地調査で最も目立ったのが、屋上の防水層の劣化でした。屋上は赤茶色のシート防水材で覆われており、一見すると目立つ破損は少ないように見えましたが、よく見ると細かい亀裂や浮き、排水ドレン周囲の汚れ堆積などが確認できました。これらは防水材が本来の柔軟性を失って硬化し、防水機能を果たせていないサインです。
また、雨水が適切に流れていないことも気がかりです。排水の詰まりや勾配不良により、雨が降ると屋上に水が溜まりやすくなる「水たまり現象（パラペット内部の水滞）」が起こっている可能性があります。この状態が続けば、下階への雨漏りリスクが高まります。
今回の建物は築20年以上と推測され、防水の施工履歴がなければ、すでに10年以上経過していることも考えられます。現在の状況をふまえ、全面的な防水層の再施工（ウレタン防水通気緩衝工法）を提案予定です。防水改修を行うことで、建物全体の寿命を確実に延ばせると判断しております。
出窓シーリングは劣化が著しく早急な対策が必要
出窓まわりのシーリング（コーキング）に関しては、特に日当たりの良い南面の窓下において著しい劣化が見られました。写真にもある通り、シール材が硬化して裂け目が入っている状態で、すでに防水性能は失われていると判断できます。
このような状況では、雨水がサッシと外壁の隙間から侵入し、壁内部に染み込むことで内部の木材や断熱材にダメージを与える危険性があります。最悪の場合、カビの発生や腐食によって、室内の環境悪化や修繕費用の増大に繋がります。
調査中には、お客様も「最近、窓枠の内側が結露しやすくなっていて気になっていた」とお話しされており、今回の指摘には大きくご納得いただけました。その場でシーリングの全面打ち替えと、サッシまわりの簡易防水施工についても併せてご説明させていただきました。
外壁モルタルのクラックは小さいうちに補修を
外壁は吹き付け塗装されたモルタル仕上げで、見た目にはまだ大きな劣化は見られないものの、部分的にヘアクラック（髪の毛のような細いひび割れ）が確認されました。特に設備機器の取付部分周辺に集中しており、外壁と機器の接触部分からの振動やわずかな地震による応力が蓄積されていると考えられます。
ヘアクラック自体は建物構造に直接的な影響を与えるものではありませんが、ひびの隙間から水分が侵入すれば、内部の鉄筋腐食や凍害による爆裂を引き起こす可能性があるため、早期対応が推奨されます。補修方法としては、微弾性フィラーによる下地処理を行い、その上に防水性の高い塗料で仕上げる外壁リフレッシュ塗装が最適です。
また、お客様の生活スケジュールや外壁の見栄えを重視し、部分補修で済ませるのか、全面塗装に切り替えるかも打合せを重ねていく予定です。
今後のご提案内容と工事計画について
今回の調査を踏まえ、以下の提案を行う予定です。
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陸屋根全体のウレタン防水通気緩衝工法（5〜10年保証付き）
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出窓シーリングの全面打ち替え工事（変成シリコン系シール材使用）
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外壁ヘアクラック補修＋部分再塗装（もしくは全面塗装）
また、現地調査時に追加提案として「外壁全体のカラーシミュレーション」もご案内しました。ご自宅の色合いに変化を加えたいというご希望があり、弊社のタブレットを使って、その場でいくつかの配色パターンをご提示しました。特に落ち着いたグレー系と明るめのベージュがご家族に好評で、後日改めて見積もりをご希望いただくことになりました。
今後は、仮設足場の組み立て日程や施工期間（およそ10日前後）、近隣へのご挨拶の準備なども含めて、施工計画を進めてまいります。
まとめ
大阪府寝屋川市池田旭町で行った今回の現地調査では、屋上防水の劣化、出窓シーリングの硬化、外壁クラックといった複数の劣化ポイントが確認されました。いずれも「まだ大丈夫」と油断しがちな部分ですが、放置すれば建物全体の寿命を縮めかねない重要なサインです。
山田興業では、こうした見逃されがちな劣化箇所も丁寧にチェックし、お客様と一緒に最適な修繕プランを構築してまいります。大阪府寝屋川市エリアで外壁や屋根、防水に不安のある方は、ぜひ一度、無料の現地調査をご利用ください。
よくある質問（Q＆A）
Q1. 陸屋根の防水って何年ぐらい持ちますか？
A. 使用する工法や材質によりますが、一般的に10～15年程度が目安です。ウレタン防水のように重ね塗りできる工法であれば、定期的なメンテナンスで寿命を延ばせます。
Q2. シーリングの劣化を放置するとどうなりますか？
A. 雨水が内部に侵入し、壁内部の断熱材や木材が腐食したり、カビの原因になります。健康面にも影響があるため早めの対処をおすすめします。
Q3. クラックはすべて補修しないといけませんか？
A. 小さなヘアクラックは早めに補修することで、大きな補修に発展するのを防げます。逆に放置すると、再塗装や外壁材の張り替えが必要になる場合もあります。
今回の工事に関するコツ
今回のような陸屋根防水や出窓シーリング工事に関しては、「表面の見た目だけで判断しない」ことが最も重要なポイントです。屋上やシーリング部分は、外から見ただけでは劣化の進行具合を把握しづらく、実際には内部の防水層や下地で問題が進行している場合が少なくありません。ですので、定期的なプロによる点検が欠かせません。
とくに陸屋根は、平坦な形状のため水はけが悪く、防水層が破れやすい特徴があります。勾配屋根と比べると、水が滞留しやすく、劣化の進行も早くなります。定期的な点検でドレン（排水口）の詰まりも確認しておくことが、雨漏り予防につながります。
また、シーリング工事では「既存の古いシール材をしっかり撤去」してから「下地処理とプライマー塗布」を丁寧に行うことが、長持ちする秘訣です。ただ打ち替えるだけでなく、素材や立地に合わせて最適なシール材を選定することもポイントになります。
さらに、外壁のクラック補修も、ただパテ埋めするだけでなく、防水性・伸縮性を持つフィラーを使い、塗膜でしっかり保護することで再発を防げます。山田興業ではこうした施工の一つひとつを丁寧に実施し、お客様にとって最良の住まいづくりをお手伝いしています。
