現地調査をしてきました
今回は大阪府寝屋川市池田北町にある3階建ての鉄筋コンクリート造住宅にて、陸屋根の防水工事および外壁クリア塗装に関する現地調査を行ってきました。お客様より「室内の天井にシミが出始めている」「外壁の目地に隙間がある」とのご相談をいただき、早急な調査が必要と判断し、当社の熟練職人と共に現地へ向かいました。
現場へは、京阪寝屋川市駅からバスにて最寄りの池田北町バス停まで移動し、徒歩5分ほどで到着。静かな住宅街の一角で、近隣も同様の屋上付き住宅が立ち並ぶエリアでした。道中、秋空の下に立ち並ぶ建物を眺めながら「どのような症状が見つかるだろうか」と少し緊張しつつも、職人としての腕が試される瞬間に気合いを入れて臨みました。
まず室内の点検では、リビングの天井クロスが一部めくれ上がり、水が滲んだようなシミが確認されました。明らかに雨水の侵入があり、しかも慢性的なものではなく、最近の台風や大雨の影響で発生した可能性が高いと見受けられました。
次に屋上に上がると、防水層に多数の汚れや表面劣化が確認され、ドレンまわりには土埃が堆積し、排水機能の低下が見られました。また、外壁のシーリング(目地)部分では、目地材が剥離し、完全に隙間が生じている箇所が複数見受けられました。これにより、外壁からの水分の侵入も懸念されます。
お客様には、室内天井の雨漏りの原因を突き止めるために、陸屋根の防水再施工と外壁目地の打ち替えおよびクリア塗装を提案。加えて、屋上のドレンまわりに勾配不良が見られたため、追加提案としてドレン部補修と排水経路の整備をご説明しました。お客様も「ここまで細かく見てくれて安心した」との声をいただき、後日ご契約へと進めさせていただく予定です。
陸屋根防水の劣化と雨漏りの初期兆候を見逃さない
今回の寝屋川市池田北町の現場にて確認された最も重大な問題は、陸屋根の防水層の劣化でした。陸屋根は、勾配のある一般的な瓦屋根やスレート屋根と違い、雨水が溜まりやすく、排水不良が発生しやすい構造です。防水層の表面が黒ずみ、ひび割れや細かな剥離が複数箇所にわたって広がっていました。
このような状態を放置すると、雨水がじわじわと下地に侵入し、最終的に室内に達してしまいます。今回のリビング天井のシミとクロスの剥がれは、その典型的な症状です。とくに防水層の耐久年数は、一般的に10~15年とされており、定期的な点検と再施工が必須です。
現場では、特にドレン周辺の勾配が不良で水が流れにくくなっており、ここが雨漏りの原因箇所の一つと考えられました。水が溜まることで防水層の劣化が加速し、微細なピンホールから水分が浸入していくのです。これを防ぐには、勾配の調整とともに、ウレタン防水または塩ビシート防水などの再施工が求められます。
このように陸屋根の防水不良は、目に見えない形で住宅内部にダメージを与え続けるため、早期発見・早期対策が不可欠です。
外壁目地の劣化と外壁クリア塗装の必要性について
調査では、外壁材と外壁材の間に打たれているシーリング目地の劣化が進んでおり、隙間から内部へ水が侵入する危険性が高まっていました。特に今回の住宅は、サイディング仕上げの外壁で、元の意匠性が高く、できるだけ塗膜で覆わずにその美しさを保ちたいとのご希望をお客様からいただいておりました。
そこでご提案したのが「クリア塗装」です。クリア塗装は、透明な塗膜で外壁を保護するため、意匠性の高いサイディングの模様や色合いを損なうことなく、防水性・耐候性を高めることができます。ただし、クリア塗装が適用できるのは、外壁材の状態が比較的良好な場合に限られます。
今回の現場では、シーリング目地は劣化していたものの、外壁材自体には大きな退色や劣化が見られなかったため、クリア塗装が可能な状態でした。これにより、既存のデザインを保ちながら防水性能を回復させることができます。
また、シーリング工事については「打ち替え工法」にて対応予定です。これは、既存のシーリング材を完全に撤去し、新たな弾性シーリング材を充填する方法で、より長期間にわたり雨水の侵入を防ぐことが可能です。寝屋川市のように台風やゲリラ豪雨が多い地域では、外壁からの浸水リスクも無視できないため、念入りな施工が求められます。
屋上排水ドレンまわりの詰まりと勾配不良による注意点
陸屋根の調査において、見落としがちなのが「排水ドレンの詰まり」です。今回の現場でも、ドレン周辺に土埃やコケ、枯葉などが堆積し、水の流れが悪くなっている状態でした。このような詰まりは、排水機能を低下させ、屋上に水が滞留する原因となります。
水が溜まれば溜まるほど、防水層への圧力がかかり、ひび割れや膨れなどの劣化が早まります。特に寝屋川市は夏場に高温多湿、冬場は冷え込みがあるため、寒暖差による防水層の膨張・収縮が繰り返されやすい地域です。これは防水層の寿命を縮める要因のひとつとなります。
また、ドレン周辺の勾配が不良だと、雨が降っても水が自然に流れていかず、いつまでも滞留してしまいます。今回の現場でも、レベル測定の結果、排水方向への傾斜が一部逆勾配となっている箇所がありました。このような状態では、ドレンの清掃だけでは根本解決には至らず、勾配修正や防水層の下地調整が必要になります。
今後の施工においては、勾配の再調整を含めたウレタン防水通気緩衝工法の採用を検討中です。この工法であれば、屋上にできた微細な膨れや下地の不陸を吸収しながら、しっかりとした防水層を形成できます。
今後の施工提案とお客様への安心サポート
今回の現地調査を経て、お客様には以下のような施工プランをご提案させていただきました:
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陸屋根:ウレタン防水(通気緩衝工法)による全面改修
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外壁:シーリング目地の打ち替え+クリア塗装
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屋上ドレン:勾配不良部の調整および排水経路の清掃
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室内:天井クロスの部分張り替え(雨漏り部の修繕後)
お客様からは「ここまで丁寧に見てくれた業者は初めて」「見積書も分かりやすく、家族で検討してお願いしたい」とのお言葉をいただき、信頼関係の第一歩を築くことができました。山田興業では、初回の現地調査から施工完了後の点検まで一貫して担当職人がフォローいたしますので、ご不安な点があればすぐに対応できる体制を整えております。
また、今回ご案内した内容はカラーシミュレーションや施工後のメンテナンス計画書もセットでお渡しし、長期的に安心して住まえるご提案を進めてまいります。
まとめ
寝屋川市池田北町で実施した現地調査では、陸屋根の防水劣化と外壁目地の傷みが明らかとなり、放置すれば大規模な雨漏りに発展する恐れがある状態でした。早期に対策をご依頼いただいたことで、最適な施工プランをご提案できたのは幸いです。今後も山田興業では、地域の気候や住まいの特徴を踏まえた、的確で安心なリフォーム工事を提供してまいります。
よくある質問
Q1. 陸屋根の防水工事ってどれくらいの頻度で必要ですか?
A. 一般的に10〜15年に一度の再施工が必要です。ただし、環境や使用材料により前後しますので、5年ごとの点検をおすすめしています。
Q2. 外壁のクリア塗装は色を変えたい場合も対応できますか?
A. クリア塗装は透明塗料のため、色を変えることはできません。意匠を変えたい場合は、カラー塗装をご提案いたします。
Q3. 雨漏りがひどくなってからでも依頼できますか?
A. もちろん可能ですが、早期の対応が補修費用を抑える最大のポイントです。気になる点があればすぐにご相談ください。
今回の工事に関するコツ
今回のような陸屋根防水と外壁クリア塗装を伴う工事で重要なのは「早期発見」「正確な診断」「計画的な施工」です。まず、防水層や外壁目地の劣化は、普段の生活では気付きにくいことが多く、クロスのめくれやシミといった室内症状が出たときには、すでにある程度進行している可能性があります。山田興業では、ドローン点検や目視調査、打診棒による外壁チェックなど多角的な診断を行うことで、劣化の根本原因を明確にします。
また、今回のように外壁の意匠を保ちたい場合には、クリア塗装のタイミングも重要です。経年による色あせやコケが進行する前に施工すれば、美観を保ちながら機能面もアップできます。
そして、忘れてはならないのが屋上の排水ドレン管理。目に見えない箇所ですが、水の流れを妨げる要因が潜んでおり、特に秋冬の落ち葉や雨の多い時期にはこまめな清掃が必要です。工事後も定期的にご訪問し、点検やメンテナンスを行うことで、長期にわたる安心をご提供いたします。
これらのコツを意識することで、今回のような複合的な住宅劣化にも迅速かつ的確に対応できるようになります。住まいのメンテナンスは“気付いたとき”が最良のタイミングです。気になる点があれば、まずはお気軽に山田興業までご相談ください。













