現地調査をしてきました

今回は、大阪府寝屋川市緑町にある戸建住宅の屋根現地調査に伺いました。
依頼のきっかけは「最近、雨音が以前より大きく聞こえるようになった」というお客様からのお電話。
屋根の劣化や雨漏りの兆候を心配されており、早急な点検をご希望でした。
この日は雲ひとつない快晴で、現地へは社用車で向かいました。緑町は静かな住宅地で、道幅が少し狭いため、駐車スペースには慎重を期して対応。近隣の方にもご挨拶をしながら、スムーズに調査の準備を整えました。
山田興業では、こういった屋根の高所点検においてはドローンを活用しています。人が上がるよりも安全かつ正確に、屋根の状態を確認できるのが利点です。今回もドローンを飛ばして、複数アングルから撮影を行いました。
撮影画像から分かったのは、スレート屋根の広範囲にわたる色褪せと、アンテナの固定部からの錆垂れ跡。また、一部の屋根材に軽微な浮きや反り返りが見られました。苔やカビの発生も確認され、築20年以上の経年劣化がはっきりと表れていました。
屋根の下地(野地板)の状態まではまだ確認できませんが、現状ではカバー工法が最適と判断。既存の屋根を撤去せず、その上から新しい屋根材を重ねることで、コストを抑えながら耐久性と美観を向上させることができます。
お客様にはドローンで撮影した写真をタブレットでお見せしながら、現状のご説明と工事内容のご提案を実施。非常にご納得いただき、後日正式なお見積もりと工事スケジュールをご案内する流れとなりました。
屋根材の劣化と錆による美観低下の影響

今回の屋根調査では、スレート材特有の経年劣化が広範囲に見られました。特に印象的だったのが、テレビアンテナの基部から広がる赤茶色の錆の垂れ跡です。これは金属部品が雨水によって錆び、そのまま屋根表面に流れ出たもので、見た目にも強く目立つ状態でした。
スレート屋根は軽量で施工しやすく、コストパフォーマンスに優れた屋根材ですが、表面塗膜が劣化してくると吸水しやすくなります。苔やカビの繁殖にもつながり、さらにはひび割れ・欠損のリスクも高まります。
今回の住宅でも、複数箇所で細かいクラック(ひび割れ)と板材の反りが確認されており、部分的に雨水の侵入が始まっている可能性が考えられます。まだ雨漏りとして目に見える症状は出ていないものの、このまま放置すれば確実に内部の構造材にまで影響を及ぼす状態です。
加えて、苔の繁殖が進行していた点にも注意が必要です。苔は湿気の多い環境で繁殖しやすく、スレート材の目地部分に根を張ることでさらに劣化を進めてしまいます。結果として、屋根材の耐久性そのものが低下し、台風や強風時に破損するリスクが高まるのです。
このように、美観の低下だけでなく、防水性能や耐久性の低下に直結する劣化症状が確認されたことから、今回のカバー工法をご提案しました。
屋根カバー工法が最適と判断した理由
今回の屋根の状態を踏まえ、私たちがご提案したのは「屋根カバー工法(重ね葺き工事)」です。カバー工法は、既存のスレート屋根の上に防水シートを施工し、その上に新しい金属屋根を被せる工事で、近年多くの住宅で採用されています。
主な理由は以下の通りです:
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既存屋根の撤去が不要
廃材処分費が抑えられ、工期も短縮可能。特に住宅密集地の緑町では、騒音や粉塵の軽減にもつながります。 -
防水性能と断熱性の向上
防水シートを新たに施工し、さらに金属屋根を被せることで、二重構造による防水性能が確保されます。さらに屋根材の裏側に断熱材を仕込むことで、夏場の室内温度上昇も抑えられます。 -
耐用年数の延長
今回ご提案した屋根材は、耐候性に優れたガルバリウム鋼板製で、メンテナンスを含め20年以上の長寿命を期待できます。
また、既存の屋根材の劣化度合いから判断し、下地(野地板)の状態についても追加調査を実施予定です。劣化があれば部分補強を行い、安心して施工できる体制を整えます。
このように、コスト・耐久性・美観の3点をバランスよく満たせる方法として、屋根カバー工法がベストと判断しました。
工事前に注意すべきポイントと施主様への共有事項
今回のようなカバー工法では、いくつかの重要な事前準備と確認事項があります。まずは、既存屋根材の強度チェック。ドローン調査では分からない、屋根下地の劣化具合を工事前に確認する必要があります。
そのため、工事開始前には足場を設置し、屋根に直接上っての再点検を行います。この際に野地板の状態や棟板金の固定状況なども確認し、必要があれば部分的に補修を実施します。
また、今回はお隣の住宅と距離が近いため、足場設置や資材搬入時に騒音・粉塵が出る可能性があります。近隣の皆様へのご挨拶や工事工程表の共有など、山田興業では施主様に代わって丁寧な対応を行います。
加えて、テレビアンテナの再設置に関してもお打ち合わせが必要です。既存のアンテナが屋根上にある場合、施工中に一時的に取り外すことになるため、BS/CSの映像不具合が発生しないよう工事当日に調整対応いたします。
最後に、お客様には工事中の様子もLINEや写真付きで毎日ご報告いたします。信頼を持っていただけるよう、職人一人ひとりが責任を持って対応させていただきます。
今後のご提案と屋根メンテナンスの重要性
今回の調査を経て、まずは屋根カバー工法のご提案とお見積もり提出を行います。施工予定は約3~4日間。足場設置から清掃・撤去までを含め、スムーズな段取りを組む予定です。
また、今後の定期的な点検についてもご提案いたします。山田興業では、工事後のアフターフォローとして【年1回の無料点検】を実施しています。屋根は普段見えない部分だからこそ、専門家による継続的なチェックが大切です。
さらに、今回はお客様に「太陽光パネルの設置予定はありますか?」とお尋ねしました。今は未定とのことでしたが、もし将来的にご検討される場合、今回の屋根工事で使用する金属屋根材は、パネル設置にも対応可能です。下地補強や金具固定位置の計画も、事前に考慮して施工します。
定期点検・防水処理・今後の設備拡張まで含めて、住宅の資産価値を保ち続けるサポートを、今後も山田興業が一貫してご提供させていただきます。
まとめ
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調査地:大阪府寝屋川市緑町
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工事種別:屋根カバー工法(スレート屋根の重ね葺き)
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現地調査内容:ドローンによる高所点検/屋根材の劣化・苔・錆の確認/アンテナ基部の錆垂れ
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提案工法:防水シート+ガルバリウム鋼板屋根材によるカバー工法
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工期予定:3~4日間
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アフターケア:年1回の無料点検/写真付き報告/近隣対応も万全
よくある質問(Q&A)
Q. 屋根カバー工法は築何年くらいから必要ですか?
A. 築15~20年を過ぎたスレート屋根は塗装よりカバー工法がおすすめです。特に色褪せや反り、苔が目立つようなら一度点検をお勧めします。
Q. 工事中にテレビが映らなくなることはありますか?
A. アンテナの位置や施工方法によっては一時的に映らなくなることがありますが、当日中に復旧作業を行いますのでご安心ください。
Q. 雨の日でも工事はできますか?
A. 雨天時は防水処理に影響が出るため、基本的に延期となります。天気予報を見ながら安全を最優先に日程調整いたします。
今回の工事に関するコツ(1,000文字)
屋根のリフォーム、特にカバー工法を検討する際には、いくつかの重要なポイントを押さえることが成功のカギとなります。まず一つ目は「業者選び」です。屋根工事は外から見えにくいため、信頼できる業者に依頼することが最重要です。山田興業では、ドローンや写真報告を活用し、見えない部分もお客様と共有。安心して任せていただける体制を整えています。
次に「工事時期の見極め」。梅雨や台風の時期を避けることで、工事がスムーズに進み、仕上がりにもムラが出にくくなります。また、気温が高すぎない春・秋は作業しやすく、施工精度も向上します。
三つ目に「近隣への配慮」です。屋根カバー工法では足場の設置や資材の搬入があるため、近隣とのトラブルを避けるための挨拶や工程説明が必要です。山田興業では、これらも代行して対応いたします。
最後に「アフターサポートの有無」を確認しましょう。施工直後は問題が見えづらくても、1年以内に不具合が出る場合があります。当社では年1回の定期点検を無料で実施し、必要な補修を迅速にご提案いたします。













