現地調査をしてきました
今回は、大阪府寝屋川市成田南町にて外壁屋根塗装のご依頼をいただき、現地調査に伺いました。現場までは京阪寝屋川市駅から車で約10分ほど。住宅街の中にある築15年前後と思われる一戸建て住宅です。調査当日は曇天で湿度も高めということもあり、外壁材の湿気の吸収具合にも注意を払いながら調査を進めました。
現地に到着すると、外観は一見きれいに見えるものの、近づいてみるとシーリング(コーキング)の劣化が目立っていました。特に、外壁材の継ぎ目やサッシ周りのシーリングが硬化し、ひび割れが発生している箇所が複数ありました。また、一部では隙間が空いてしまっている状態の箇所も確認でき、水の侵入が懸念されます。
屋根についてはドローンによる高所撮影を行い、特に大きな割れやズレはありませんでしたが、色褪せやコケの付着が確認できたため、防水性能の低下が始まっていると考えられます。
今回の現調では、シーリングの全面打ち替えおよび外壁・屋根の高圧洗浄・塗装工事を提案する必要があると判断しました。お客様も「最近、壁際から雨の音が気になる」と仰っており、タイミングとしてもメンテナンスには最適な時期です。
外壁シーリングの劣化が進行中|放置すれば雨漏りの原因に
現地調査で最も顕著だったのが、外壁のシーリング劣化です。実際の写真にもある通り、黒ずみや裂け目が各所に見られました。特に白色系のサイディング部分では、シーリングの弾力性が完全に失われ、剥離やひび割れが多数確認されました。
このような状態が続くと、雨水が建物内部に侵入し、下地の木材を腐らせたり、室内のカビの原因になったりします。特に今回のお宅では、サイディングのパネルが縦横に組み合わされた構造のため、ジョイント部分にかかる負荷が大きく、劣化も早まりやすいです。
一部には過去に補修された形跡もありましたが、その補修材もすでに劣化しており、根本的な打ち替えが必要です。既存のシーリングをすべて撤去し、新たにプライマー処理を行った上で、高耐久性の変性シリコンやウレタン系シーリング材で打ち直すことをおすすめします。
外壁の色褪せと微細なひび割れ|塗装時期のサイン
外壁自体の表面にも褪色が見られました。日当たりの良い南面を中心に、色ムラやチョーキング現象(白い粉が手に付く状態)が確認され、塗膜の劣化が進んでいることが明らかでした。
さらに、細かいクラック(ひび割れ)も部分的に見受けられました。これは地震や温度差による建物の動きにより発生することが多く、今後の雨漏りリスクにもつながるため、補修とともに防水性の高い塗料での再塗装が必要です。
今回の建物では、フッ素塗料やラジカル制御型塗料といった耐候性の高い塗料を使用することで、長期的な保護効果が期待できます。塗装時には下地処理としての高圧洗浄やシーリング処理をしっかりと行うことが成功のカギとなります。
屋根には目立った破損なしも、色褪せとコケが目立つ状態
ドローン調査の結果、屋根材には目立った割れや浮きはなく、構造上の問題はありませんでした。しかし、表面には苔や藻の付着が目立ち、見た目だけでなく防水性の低下が疑われる状態です。
このまま放置すると、苔が水分を保持して屋根材を常に湿潤状態にしてしまい、素材の劣化を促進させる可能性があります。特に、北面の日陰部分ではコケの繁殖が広範囲にわたっており、丁寧な高圧洗浄が必須です。
その後、屋根専用の遮熱塗料などを塗布することで、夏場の室温上昇を抑える効果も期待できます。遮熱性の高い塗料を採用すれば、省エネ対策にもつながり、お施主様にもご満足いただける施工になると考えています。
今後のご提案内容とお客様の反応
今回の調査結果をもとに、下記の工事をご提案いたします。
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シーリング全撤去・打ち替え工事
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外壁全体の高圧洗浄・塗装(ラジカル制御型塗料推奨)
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屋根の高圧洗浄・塗装(遮熱塗料推奨)
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ベランダ防水(調査の際に防水層の汚れと劣化も見受けられたため)※追加提案
ベランダ防水については現調時には予定になかったものの、建物全体の防水性能を考慮し、追加提案させていただきました。現地で防水層の膨れや苔の繁殖が見られたためです。お客様もご自身で気になっていた部分とのことで、「提案してもらって助かる」と前向きに受け入れていただけました。
まとめ
大阪府寝屋川市成田南町のお宅での現地調査では、シーリングの深刻な劣化、外壁の色褪せ・チョーキング現象、屋根のコケ繁殖など、複数の経年劣化が確認できました。建物全体の保護機能が低下しているため、シーリング打ち替えや塗装工事により、防水性・耐候性の回復が急務です。お客様も当社の提案にご納得いただき、早期施工に向けてご準備いただけるとのことでした。
よくある質問
Q1. シーリングの劣化を放置するとどうなりますか?
A1. 雨水の侵入により、内部の木材が腐食したり、室内の湿度が上昇してカビの原因になります。早期の打ち替えが重要です。
Q2. 外壁塗装のタイミングは?
A2. チョーキング現象(白い粉がつく)や色褪せが見られたら、塗装時期のサインです。おおよそ10年前後での再塗装が推奨されます。
Q3. ドローン調査は費用がかかりますか?
A3. 山田興業では無料で実施しております。高所作業車なしで安全に点検が可能です。
今回の工事に関するコツ
シーリングや外壁塗装、屋根塗装を成功させるための一番のポイントは、「下地処理を徹底すること」です。いかに高級な塗料を使用しても、シーリングの劣化を放置したまま塗装を行ったり、汚れやカビをしっかり除去しないまま上塗りしてしまうと、仕上がりが短期間で悪化する恐れがあります。
今回のように、写真で明確にわかるレベルでシーリングが裂けていた場合は、必ず打ち替えを選択してください。「増し打ち」ではなく、「撤去→打ち直し」が必要です。また、塗装の際には、色の選定にもこだわりましょう。ラジカル制御型塗料や遮熱塗料は、外観の美しさを保ちながらも機能性を高めてくれます。
最後に、防水工事や屋根塗装などを同時に行うことで、足場を一度で済ませることができ、コストダウンにも繋がります。複合的な劣化がある場合は、一括施工をご検討ください。