現地調査をしてきました

今回は大阪府高槻市庄所町のお客様より、「出窓の下側が壊れているように見えるので一度見てほしい」とのご相談を受け、出窓補修工事に向けた現地調査に伺いました。今回の調査には、普段から出窓や外装の補修を専門的に担当している職人が同行し、詳細に状態を確認しました。
朝8時半に摂津市の本社を出発し、名神高速を経由して現地に到着。この日は晴天で視界もよく、調査には最適な日でした。お客様とは事前にやり取りを行っていたため、スムーズに出迎えていただけました。
現場は3階建ての戸建住宅で、全体的に外観は綺麗に保たれているものの、2階の出窓下部の破損が目立ち、内部の防水層が露出してしまっている状態でした。特に目視で確認できたのは、アルミ製のカバー材が欠損し、内部の木材や防水紙がむき出しになっていたことです。これは、長期間にわたる風雨や紫外線の影響による劣化が原因と思われます。
外壁材自体は比較的新しいものでしたが、出窓部分のみ異常な劣化が進行している点から、構造上の水はけの問題や過去の施工不備が疑われます。今回はドローンの使用は不要でしたが、必要であれば高所作業車の使用も検討できる旨をお客様にお伝えしました。
お客様からは「どの程度修理が必要か知りたい」「同じようなことが他の出窓でも起きないか不安」とのお声をいただきました。今後は、状況に合わせた補修内容の提案と、劣化の予防措置のご説明を進めてまいります。
出窓下部に確認された明らかな破損と劣化状況

今回の現地調査で最も深刻だったのは、2階の出窓下部のアルミカバーが破損し、内部の構造が露出していた点です。写真でもご確認いただけるように、出窓下のカバー材が広範囲にわたって破れており、内部には腐食や雨水浸入のリスクが高まっている状態でした。
カバー材は本来、出窓下部の防水や断熱をサポートする大切な部材です。これが剥がれてしまうと、雨水がじかに内部へ浸入し、柱や壁の構造材の腐食を引き起こす可能性が出てきます。実際、触診や打診による簡易調査では、内部の木部に若干の柔らかさが感じられ、腐食が進行していることが疑われました。
外観からでは分かりづらいですが、こうした劣化は初期の段階で気づいて対応すれば、補修の範囲も抑えることが可能です。逆に、放置してしまうと雨漏りの原因となり、室内にまで被害が及ぶ可能性があります。
また、出窓の構造上、上部から流れてくる雨水が下部に滞留しやすく、長年にわたり適切な排水ができていなかった可能性も考えられます。今後の補修では、カバー材の交換だけでなく、排水処理の見直しや防水層の再施工も含めた提案が必要になります。
今回必要とされる補修工事の内容について
このような出窓の劣化状況に対して、今後必要となる補修工事の内容を以下のように想定しています。
まず第一に、破損しているアルミカバー材の全面交換が必要です。現在はカバーの一部が完全に欠損し、他の部分も経年劣化により薄くなっているため、部分補修ではなく全体の交換が望ましいと判断しました。
次に、防水処理の再施工です。カバー材の内部に防水層が露出していることから、既存の防水処理が機能していない可能性があり、新たに防水テープやコーキング、場合によってはFRP防水のような強力な防水材を使用した施工が求められます。
さらに、下地木材の状態確認も必要です。柔らかくなっていた箇所が見受けられたため、外部からの水分が浸入していると考えられます。腐食が進んでいる場合には部分的な下地の交換も含めて、構造材の健全性を回復させる工事が必要です。
最後に、仕上げとして外壁に近い塗装材でカバー部分の色合わせを行い、美観も保ちます。特に街中の3階建て住宅では、外観が周囲に与える印象も大切なため、色調のバランスを考えた丁寧な仕上げを行います。
今後の工事における注意点と提案方針
出窓の補修工事を行う際、特に注意すべきポイントは「高所作業の安全性」と「雨水侵入の再発防止」です。
まず高所での作業になりますので、作業員の安全確保のためには足場設置が必須です。一般住宅であっても3階部分の補修作業となると、ハシゴでの作業は非常に危険であり、安定した足場によって職人の作業効率と安全性を両立させる必要があります。
次に、出窓下部の構造上の弱点を見極めたうえで、防水処理の二重化を行う提案も検討中です。たとえば、雨水が内部へ浸入しにくいよう、カバーの形状を変更したり、隙間を完全に塞ぐコーキングを二重に打設したりといった対策です。これにより、再発の可能性を大幅に減らすことができます。
また、お客様が「他の出窓でも同様のことが起きるのではないか」と不安を抱かれていたため、他の出窓部分も簡易点検を行い、同様の施工ミスや劣化が見られないかをチェックしました。幸い、現時点では他の出窓には明らかな問題は見つかりませんでしたが、今後の予防保全の観点から、1年ごとの定期点検を推奨する方針です。
このように、安全性・耐久性・美観の3点を重視しながら、最適な補修計画をご提案させていただく予定です。
まとめ
大阪府高槻市庄所町にて実施した出窓補修工事のための現地調査では、出窓下部に明らかな破損と防水劣化が確認されました。現状を把握したうえで、必要な補修内容と工事手順、安全対策の検討を進めております。今後も安心して暮らせる住環境を守るため、丁寧なご提案と高品質な施工をお約束いたします。
よくある質問
Q. 出窓の補修にはどのくらいの工期がかかりますか?
A. 症状の程度によりますが、今回のような破損の場合は2〜3日ほどの工期を予定しております。足場設置が必要な場合は+1日見ておくと安心です。
Q. 他の出窓も同じように劣化していないか心配です。
A. 現地調査の際に他の出窓も点検いたします。必要であれば予防保全としての簡易補修もご提案いたします。
Q. 雨が降っても工事はできますか?
A. 防水処理を含む工事のため、雨天時は中止いたします。天候を見ながら柔軟にスケジュール調整いたします。
今回の工事に関するコツ
出窓補修工事を行う際の最大のコツは、「破損の早期発見」と「再発防止のための構造改善」です。まず、出窓下部は風雨が集中する場所であり、日々の小さなダメージが積み重なって破損につながります。そのため、軽微なヒビや歪みを見逃さず、早めに専門業者に相談することが重要です。山田興業では、目視ではわかりづらい劣化も、職人の長年の経験と打診・触診により判断する技術があります。
次に大切なのは、単なる補修だけで終わらせないことです。たとえば、破損したアルミカバーを元通りにするだけではなく、雨水の流れを意識した形状に変更する、内部に防水テープを2重に施工する、隙間を完全に塞ぐような構造に改善することが再発防止につながります。
また、工事を安全かつスムーズに進めるには、足場設置が欠かせません。高所作業における転落リスクを防ぎ、丁寧な施工を実現するためには、仮設足場の品質や設置場所の確保も重要です。最後に、定期点検を習慣化することで、初期劣化を見逃さず、コストを抑えたメンテナンス計画が立てやすくなります。今回のような出窓補修工事は、早めの対処と丁寧な施工が鍵になります。













